2023/01/05 20:47
おはようございます。
こんにちは。
こんばんは。
今朝方、久しぶりに薄っすらと積もった雪を観て冬を感じる事ができた原田です。
さて、今日は久しぶりにLeatherSmith(革職人)っぽいお話をさせてください。
※久しぶりとは言ってますが、一応毎日LeatherSmithでやらせてもらってます。
僕は毎日革という素材と向き合い、色々な物を創っておりますが、一つの物を作るためにいくつもの工程を経て創り上げて行きます。レザークラフトを一度やった事がある方、または趣味でそれなりにやった事がある方は良く分かる事だとは思いますが、いくつかある工程の中でも一つだけちょっと特殊な工程と言いますか、終わりが分からない工程があります。それは『コバ磨き』と言う工程なんですけど、これがまた大変な作業だったりします。
※首を縦に「うん、うん。」と振っておられる方が想像出来ます。
僕はその時に使っている革の厚み、種類、固さ、などから磨き方を変えたり塗布する薬品を変えたりしているんですけど、これも長年やってきた感覚がものを言う所だったりします。もしかするとこれから先、さらに良い磨き方があるかもしれない、はたまたさらに良い薬品があるかもしれないと常にアンテナを張ってはいるので、まだまだ成長する事とは思いますが、本当に言うなればコバの仕上がりは『自己満足』だったりするんです。
例えば、子供の頃に泥団子をみんなで作って遊んだ事があるかなとは思うんですが、あの泥団子を作る工程がまさにコバ磨きと同じだったりします。ベチャベチャの泥を手のひらで丸〜くならしていって少しずつ泥を増していって自分の思うちょうど良い大きさにする。そしてサラ粉をまぶしてさらに手のひらでならす。それなりに固さも欲しくなるので、また泥をつけてならしてサラ粉で仕上げていく。それの繰り返しで誰が1番丸くて綺麗な泥団子が作れたかを競う遊びだったりするんですが、コバ磨きも素材は違えどやってる事は一緒だったりします。ヤスリで粗して薬品を塗布して磨く。またヤスリで粗して薬品を塗布して磨く。ホントにこれの繰り返しです。根気のいる工程だったりしますが、やっぱりしっかりと仕上げたコバはその物の品格の差をしっかりとつけてくれたりします。
ちょっと分かりやすく画像でご説明します。
1回目のコバ磨き
2回目のコバ磨き
そして仕上げ
ちなみに磨いたコバと通常のコバ
こんな感じで回数を重ねると段々と表情が変化していきます。この仕上がりに正解は存在しないと僕は考えています。ちょっとワイルドな雰囲気に!と考える方は1回で終わっても良し。いやいや!ピッカピカにするんだ!と考える方は3回、4回と磨くのも良し。ちなみに僕はヤスリがけは2回、あとはひたすらクロスで磨く。そんな感じです。ぜひ一度BYKING、BYKINGclassicの商品のコバを観てやってください。
アトリエからは以上です。
じゃーね。